World

読まなくとも特に困りはしない世界観設定。物語の舞台となる細かい部分を決めたものですが、そのうち小説中に出てくるやも知れません。またちょこちょこ加筆も行われるかもしれません。それでもよろしければどうぞ。


本作の舞台となる世界は『ヴィーダ』と呼ばれているが、その名称の意味、命名者共に不明。一説には眠れる世界樹の女神の名であるとも言うが、その真偽のほども不明。聖書などによると、この世界に神の御使いと呼ばれる聖女ソフィアが降り立った年がヴィーダ暦一年とされている。



【 魔道技術 】

魔法とは古来より、世界の六大元素を司る六人の月神の力を借りて使用するものとされている。 六大元素とは水、火、金、木、土、風を指しており、それぞれトゥリーネ、ゼアー、バーレン、リブレート、モルフェス、ガゼルと呼ばれる六神がついている。 一人の人間が契約を結ぶことができるのは、基本的に自身の持つ先天的な属性と最も近い性質を持つ月神一人とほぼ確定しており、 それに従属しない例も存在するが極めて稀である。先天的な属性の決定は血筋と生まれた土地によるものが大きい。月神との契約自体は誰でも結ぶことができるが、その能力値には個人の資質も大きく関わってくるため、実際には魔法として利用できない者の方が多い。 こちらは血筋により異なる場合がほとんど。本作の時代では月神達と契約を交わす各地の神殿が貴族達によって独占されていたため、魔法を使える者は貴族以外にはほんの一握りの人間しかいなかった。


【 魔道に関する特殊な事例 】

魔法は基本的には月神との契約を交わすことによって、その月神の属性の魔法を使用することができる。 ただし例外として、契約を結んでいない人間でも魔力の込められた品を利用することによって、契約の有無、個人の属性に関わらず、込められた属性の魔法を使用することができる。 しかしその魔法の発現には個人の魔力の資質も大きく関わっており、強い魔法の発現には相応の魔力が必要とされ、時にそれは己を滅ぼす道具ともなり得る。 魔力の品は宝石が主である。


【 暦の異名 】

『ヴィーダ』では一月から十二月までの月を、それぞれの月を司る宝石の名で呼ぶことがある。 生まれ月の名を持つ宝石を身に着けると、危険から身を守ってもらえるとも言われている。
     一月――石榴月(ざくろ)
     二月――水晶月(すいしょう)
     三月――藍玉月(あいぎょく)
     四月――金剛月(こんごう)
     五月――緑玉月(りょくぎょく)
     六月――真珠月(しんじゅ)
     七月――紅玉月(こうぎょく)
     八月――橄欖月(かんらん)
     九月――青玉月(せいぎょく)
     十月――蛋白月(たんはく)
    十一月――黄玉月(おうぎょく)
    十二月――瑠璃月(るり)


【 貨幣制度 】

単位は『オーブ』。 古来は金貨、銀貨等の貨幣の代わりに大粒の真珠ほどの大きさに加工した金銀を使用していたため、そこから由来しているものと考えられている。 貨幣には軽量化の為に様々な金属が含有されているため、全体的に金貨は赤味がかって、銀貨は青味がかって見える。


【 人とその他の種族 】

『ヴィーダ』には大きく分けて三種の人型の種族があると言われている。 最も多いのは人族で、世界の至る所に生息している。 その他の二種族はエルフと妖精であると言われているが、両種族共に実在するかどうかは不明。 またキエラ大陸の奥地には獣と同等の能力を持つ獣人と呼ばれる種族が生息しているという説や、アシュタルス大陸の山脈の山奥深くには竜が生息しており、その竜と会話する種族が存在するなどという説も存在するが、定かではない。


【 魔物とそうでないもの 】

基本的に『魔物』とそうでない『動物』との違いははっきりとわかってはいない。 ただ、実在する『動物』とよく似た姿の『魔物』が多く存在することから、魔物とは生きとし生けるものの悪意の具現である、とも言われている。


【 旅人の資金調達場『ギルド』 】

元々、ギルドとは商人達の組合をそう呼んでいたのがその語源。 商人達は町の間を巡回して商いをしていたのだが、野に出ると魔物がはびこり、治安も悪くなり盗賊等が増えたため、商人達が共同で護衛を雇い始めた。 護衛に雇われるのは旅慣れた者、つまり旅人が多く、いつしかギルドは旅人達が仕事を求めてやってくる場となり、各街にギルドの施設が設けられ、そこでは旅人が前述の通り商隊の護衛の仕事を請け負ったり、戦い慣れた旅人は盗賊や魔物の討伐も引き受けるようになった。


【 ルースヴェルク国 】

本作において『ヴィーダ』の世界を治める国はたった一つ。 カセルド大陸に王都フランベルクを据える、ルースヴェルク国のみだ。 ルースヴェルク国はヴィタ暦972年頃に建国され、現在ヴィーダ暦1284年までおよそ300年に至る長い治世をしいている。 ルースヴェルク公国は王政であり、他大陸の貴族達にそれぞれ領地を与えそれを収めさせている上、近年貴族の圧制が続いているため、民衆の不満は高まりつつある。

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